2026年8月20日

第2章 第1話 なぜ利益が残らないのか?

なぜ教育型サロンの経営は苦しくなるのか?~それでも私たちは人を育てる~

【第2章】

序章 第0話~第3話こちら
第1章 第1話~第5話こちら

第1話  なぜ利益が残らないのか?
第2話  美容室は“人”で利益構造が変わる
第3話  「忙しいのに苦しい」サロンの共通点
第4話  生産性とは「効率」ではなく「価値」
第5話  「少ない人数で高い価値」を生む組織へ

「売上は去年より上がっている。それなのに、なぜか経営は楽にならない」 

サロン経営者から、そんな声を聞くことがあります。 

スタッフも頑張っている。
お客様も増えている。
売上も上がっている。 

それなのに、利益が残らない。 

なぜなのでしょうか。 

一つの理由は、私たちが「売上を上げること」を経営のゴールにしてしまいやすいことにあります。 

もちろん、売上は大切です。 

お客様から支持されなければ売上は生まれませんし、売上がなければ給与を払うことも、会社を存続させることもできません。 

しかし、売上とはお客様からいただいたお金の総額であって、そのすべてを自由に使えるわけではありません。 

 

材料費がかかる。
家賃がかかる。
広告費もかかる。
そして美容室では、何より人件費がかかります。 

 

特に教育型サロンでは、今の売上だけを見て人を配置しているわけではありません。 

まだ十分な売上をつくれないアシスタントを雇用し、給与を払い、先輩が時間を使って技術を教える。
つまり、未来の売上をつくるために、今のお金と時間を先に使っているのです。 

だから教育型サロンでは、売上が伸びていても、それ以上に人や教育への投資が増えれば、利益が残らないことがあります。 

 

ここで大切なのは、
「だから人件費を減らそう」
という話ではありません。 

人を育てることをやめれば、教育型サロンそのものが成立しなくなります。 

考えなければならないのは、
「その売上を、どのような構造で生み出しているのか」
ということです。 

 

例えば、同じ月商400万円でも、その400万円を何人で生み出しているのかによって、残る利益は変わります。
また、今は利益が少なくても、その人員が将来の成長に必要な先行投資であれば意味があります。 

反対に、明確な目的がないまま人が増え続けているのであれば、売上が増えても経営は苦しくなっていきます。 

つまり見るべきなのは、売上という「結果」だけではありません。 

その売上を生み出している人、時間、コストまで含めた「構造」です。 

 

売上が上がっているのに利益が残らない。 

その原因をスタッフの頑張り不足に求める前に、まず経営側がこの構造を見る必要があります。 

では、美容室の利益構造を大きく左右するものは何なのでしょうか。 

次回は、教育型サロンだからこそ避けて通れない「人」と利益の関係について考えていきます。 

 


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