今まで所属していた組織、うちの会社も含めて上司(特に僕)が『振り返りをしよう』というと
『反省を強要する場』になってしまいがち。
僕がしたいのは”振り返り”であって、”反省”じゃないんです。
写真はお世話になっている宝塚の美容室、パプスドコワフュールさん(https://www.paps-hair.com/)の店長研修。
店長、マネージャー含めとても向上心もあり、お客様を主語とした会話もできる良い組織です。
良い組織ほど気を付けていただきたいのが、この”反省”と”振り返り”の使い分け。
こういった店長研修で意識的にさせていただいているのが、正しい振り返り方。
ミーティングの仕方には3種類あります。
➀反省
➁良くない振り返り
➂良い振り返り
ちなみに、先日社内で『ふりかえ力』という言葉を教えてもらい、まさに➂がそうだな~と思いました。
例えば『先月の振り返りをしましょう』というとこんな感じに。
➀反省
先月は目標未達成だったので良くなかったと思います。
未達成だった理由は〇〇で、こうやって改善していこうと思います。
ただこの”反省”を繰り返すと、いずれ疲れてきて振り返り自体を辞めてしまいます。
特に社員さんの行動が業績に直結するようなビジネスモデルや、人材育成に注力している組織だと
どうしても犯人探しが始まり、まじめな組織ほど・・・
上司『これは誰に責任があるのか?』
部下『私の努力が足りていなかったことが原因だと思います。』
上司『いやいや、それを管理できなかった私に責任が・・・。』
という、謎の昭和学園ドラマみたいなのが始まります。
そこで店長は慌てて『良くなかったことではなく、良いところに目を向けよう。』となります。
するとこんな感じになります。
➁良くない振り返り
先月は目標未達成でしたが良かったと思います。
確かに目標は未達成でしたが、それぞれに学ぶこともあったと思うので。
めでたしめでたし。
これは社員教育にも起こりがちなことで、『叱ってダメなら褒めて伸ばす』という発想ですね。
が、お気づきの方も多いように、褒められ続けて成長した人はいません。
多くの”成果を上げている方”は『自分は叱られ続けたから伸びてきた。だからほめて伸ばすなんてありえない』
となってしまいがち。
褒めて伸ばすのが良いのか、叱り続けるのが良いのかということが論点になってしまいがちなのですが、
少し目線を変えていただきたいのがこういう事です。
➂良い振り返り
先月は目標未達成だったので良くなかったと思います。
目標未達成が良くないと思う理由は、お客様にとって最適な行動ができていなかったという事の結果だからです。
良くないという事実を受け入れた上で、”だったらどうする”を考えたいと思います。
だったらどうするが本質的に未来に希望を持つことができるものならば、結果として良かったとなるわけですね。
大切なのは、目の前にある事実を事実として受け入れて、その上でチームや自分にとっての最適を合意形成し、
その上でどんな努力をするのかを明確にすることですね。
パプスさんの店長さんやマネージャーの方々は、そこに真剣に悩み目を向けて来られたので、
少し目線を変えていただくだけで、伸びしろが大きいですね。