神の慮り(おもんぱかり)という詩をご紹介します。
神の慮り
作者不詳 神渡良平 訳
大きなことを成し遂げるために 力を与えてほしいと神に求めたのに 謙虚さを学ぶようにと、 弱さを授かった
より偉大なことができるようにと、 健康をもとめたのに より良きことができるようにと、 病弱を与えられた
幸せになろうとして 富を求めたのに 賢明であるようにと 貧困を授かった
世の人々の賞讃を得ようとして 成功を求めたのに 得意にならないようにと 失敗を授かった
人生を楽しもうと たくさんのものを求めたのに むしろ人生を味わうようにと シンプルな生活を与えられた
求めたものは何一つとして与えられなかったが 願いはすべて聞き届けられていた 私はあらゆる人の中で、もっとも豊かに祝福されていたのだ
この詩を読むたびに、私は自身の人生と向き合い、自己理解の重要性を改めて認識します。
私は物を忘れることが多い人間です。
子供の頃から鍵を無くすことは日常茶飯事で、多くのトラブルを経験しました。
成長してもこの傾向は変わらず、多くの人が大人になると改善されると思いがちですが、私の場合はそうではありませんでした。
しかし、大人になる過程で私が得たのは、自己の弱点を理解し、それに対処する方法を学んだことです。
「神の慮り」の詩が教えてくれるように、私たちが願うものが直接的に与えられないことは、むしろ私たちに別の形での豊かさや成長の機会を提供しています。
私の場合、忘れ物をしないようにするための具体的な対策(アラームの設定や重要書類の写真撮影など)は、単なる予防策以上の意味をもたらしました。
これらは自己の限界を受け入れ、それに対して責任を持ち、工夫することの大切さを教えてくれました。
私たちの弱さや欠点は、それ自体が私たちを形作る重要な要素ですが、これらを認識し適切に対応することで、より自立した人間に成長することができます。
自己理解を深め予防と対処の方法を見つけることは、自己の弱点を克服し生活を豊かにするための第一歩になるのです。
≪今日の心がけ≫
自分の弱点を受け入れて強みに変換しましょう