世間では『こうすればうまく行く』という成功の秘訣的な書籍や情報は溢れています。
それはなぜかというと、うまく行った人だから世間に公表する機会があるからでしょうね。
逆に上手くいかない人の特徴は?と聞かれると、何となく抽象的な表現になりがち。
ネガティブ、コミュニケーションが苦手、そもそも働くことが好きではない・・・。
それだとなかなか本人にどんな改善を促せばよいのかイメージできませんね。
そこで今日は一つ、具体的な対処法をお伝えできれば。
それは、仕事を頼まれたときの返事。
先日、ある経営者の方が苦渋の決断で一人の社員を解雇しました。
解雇した理由は色々ありますが、そもそもなぜそういう決断に至ったのか?
それは『周りのモチベーションを下げてしまう』からでした。
その方はある程度のベテランと呼ばれるポジションの方でした。
仕事が極端にできないというわけでもないそうですが、徐々に仕事を依頼されることが減っていったのだそうです。
その結果、仕事がなくなり解雇に至った。
では、なぜ仕事の依頼が減っていったのか?
その一つの原因が『返事』だそうです。
例えば『この作業をしておいてください。』と依頼があったとき、決まってその方は
『それ、僕がするんですか?』と返事をしていたのだとか。
確かにベテランがする仕事でもないかもしれませんが、頼む側はそれも踏まえて頼んでいるのです。
それはもしかするとその方が自分で思っている自分のレベルと、周りからの評価にギャップがあるのかもしれません。
自分としては『いやいや、そんなのもっと他の若い奴にさせれば?』という認識だったのかも。
ただ、それも踏まえて頼む方は頼んでいる。
良くも悪くも『あなたに頼もう。』と思って頼んでいる。
それなのに引き受けるときに『それ、僕がするんですか?』と言われても、答える上司は
『そうです。』としか答えようがない。
仕事を頼む側の思考をシビアに分類すると
➀その人の特徴や能力を考えて、適任だと思うから頼んだ。
というポジティブなものもありますが、
➁本来その仕事に適した社員は他に存在するが、業務過多になっているから仕方なく頼んだ。
という消去法的なものがあるのも事実です。
もし自分が消去法だけで仕事を“振られる”のが嫌ならば、何か努力をしなければなりません。
その努力は放棄して、『私のしたい仕事だけさせてください。』はあまりにも身勝手と言わざるをえませんね。
実際、そこまで極端ではないにしても自分自身がそんな“素振り”を見せてはいないでしょうか?
『それって、私がするんですか?』
→先ほどお伝えした通り、あなた以外の人に頼む仕事を、わざわざあなたに伝える事はありません。
『え・・・。は、はい・・・。』
→頼む方にすれば『嫌なのかな?』という印象を与えるだけです。
『した事ないんですけど?』
→した事ないからできない、という理屈で考えるとどんな仕事だって最初はした事ないです。
納得しないままに全ての仕事を受け入れたり、自分がなぜそれをするのかを理解しないままは良くないです。
しかし、仕事を頼む側にも意図があって頼んでいるわけですし、もし選り好みしたいのならばそれに見合う能力を身に付けるしかないですね。
『はい!喜んで!』