以前勤めていたコンサル会社の社長がよく「初対面の方にもっと質問をしてください」と仰っていたのを、今も忘れられません。
曰く「私たちのことをコンサル会社の人間だと思って時間を取ってくださっているということは、その方は話を聞いてほしいと思っているから」とのことでした。
その甲斐あって?私は今でも質問が多い方だと思いますが、理由はもう一つあります。
それは相手の方にとって、私自身が何か役に立てないかを考えているからです。
せっかく時間を共にする機会をいただけたのであれば、何らかの形で役に立てたら良いのですが、その前にまずは相手のことを知らなければ前に進めません。
まずは相手を知ることからスタートですね。
また、質問にも種類があって「嫌な質問」もあります。
私はビジコンの審査員をしているのですが、先ほどお伝えしたように相手を知るための質問もしますが、この時には「嫌な質問」もしなければなりません。
このビジネスモデルは完ぺきだと思っている方の情熱に水を差すように、「それってこういう考え方はできないんでしょうか?」と聞くのは、ある意味嫌われる行為かもしれません。
事実、「町さんに質問されるのは怖い」と言われたことも一度や二度ではありません。
しかし、私がする質問は「いつかその方がぶち当たるであろう壁が見えているのであれば、先にその壁の存在くらいは知っておいた方がよいのでは?」という思いでさせていただくことが多いのです。
壁にぶち当たったとき、人間の行動は3つに分かれます。
①何とか壁を乗り越えてやろうというケース
②その壁の前で立ち止まってしまうケース
③壁から逃げてしまうケース
どれを選ぶのかは人によって異なりますが、どうせならば壁を乗り越える習慣をつけた方が良いのかなと思います。
自分に対して嫌な質問を自問し、壁を越える習慣を身につけたいものです。