働きがいを分解すると、「働きやすさ」と「やりがい」に分けられます。そして、この「働きやすさ」はさらに三つの要素に分解されます:
1)働き方の向上
2)人事制度設計
3)職場環境改善
これまでの話では、1と2について述べてきました。今回は、職場環境改善について考えてみます。職場環境改善は次の三つの柱で構成されています:
①主体性を育む職場環境改善提案
②総報酬に基づく福利厚生制度の充実
③社員の声を風通し良く吸い上げる仕組みづくり
これらを進めるうえで、「社員のためを思ってしていること」が必ずしも社員の満足に繋がるわけではないという現実に目を向ける必要があります。
たとえば、社員旅行や懇親会を企画しても、参加したがらない社員がいると、経営者は「ここまでしてやっているのに」と不満を持つかもしれません。
しかし、もしあなたが小さな子供から大量のコオロギを「宝物だから」とプレゼントされたらどうでしょうか?
子供にとっては大切なものでも、受け取る側にとっては迷惑になる場合があります。
同様に、経営者が「贈りたい」と思うものと、社員が「欲しい」と思うものは必ずしも一致しません。
だからこそ重要なのは、贈る側(この場合は会社)が自分の思いを押し付けるのではなく、
「社員が本当に何を求めているのか」をとことん考え、耳を傾けることです。
それが風通しの良い職場環境をつくる第一歩になるのです。
社員に「会社に何を求めていますか?」と素直に尋ねてみましょう。
*ハタパ・チャレンジとは、働くパフォーマンスを高めるための今日一日の目標です。