2025年1月23日

691話 人事制度③ 納得性の高い評価制度

社員が賃金に不満を抱いている場合、考えられる理由は大きく二つあります。

一つ目は、評価に納得がいかない場合です。

「隣で働いているあいつよりも自分の方が頑張っているのに、なぜ給料が低いのか?」という感情がこれに当たります。

二つ目は、そもそもの金額に不満がある場合です。

「こんなに働いているのに、なぜこれほど安いのか?」という疑問がそれです。

 

後者の場合は、人事制度以前にビジネスモデルそのものに問題があるか、またはその社員が世間の基準を知らないのかもしれません。

ここで注視すべきは、どちらに問題があるにせよ、後者のケースは評価制度だけでは解決しにくいということです。

しかし、ビジネスモデルに問題がない場合、焦点を当てるべきは正しい評価を行うことです。

特に近年では、若年層の「打たれ弱さ」も課題として挙げられます。

このような背景を考えると、評価制度は単に点数やランク付けをするものではなく、社員個々の考えや感情を引き出すための対話の場でもあるべきです。

上長には、社員が自己認識を深められるようサポートし、たとえ意見が異なっても否定することなく適切に導く力量が求められます。

評価制度が納得性を持つためには、公平さだけでなく、対話を通じた成長支援が欠かせません。

 


今日のハタパ・チャレンジ

部下との評価面談で、相手の意見をまずは否定せずにじっくりと聞いてみましょう。

*ハタパ・チャレンジとは、働くパフォーマンスを高めるための今日一日の目標です。