私は同じ経営者として、社員に対する不満を口にする方とはあまり気が合いません。
「私はこうしたいのに、社員が思うように動かないからうまくいかない」という考え方にはどうしても違和感を覚えます。
もちろん、私自身も社員の言動に対して「もう少しこういう考え方を持てばいいのに」「なぜこういう動きをするのだろう?」と疑問に感じることはあります。
しかし、それはおそらく社員側も同じように私に対して思うことでしょう。
会社という組織は人と人の集合体であり、お互いの足りない部分を補い合うことで成り立っているのです。
一方で、社員に不満を抱く経営者の多くは、実は究極の「他責思考」に陥っていると感じます。
不思議なことに、こうした経営者ほど社員の他責的な態度に不満を抱き、「自分のせいだと考えない社員」に対して強い苛立ちを見せます。
しかし、経営者自身が他責の姿勢を取っていては、社員に主体性を求めるのは難しいでしょう。
会社の根幹は創業者の志にあります。
その志が高ければ高いほど、自分一人では成し遂げられないことが増え、そこで初めて「他者の力を借りる」という考えが生まれます。
社員にお願いしているのは、自分では手が届かない部分を補ってもらうことであり、それは大切な命=時間をお借りしているということです。
そこには感謝の念が伴うべきです。
もし社員に不満があるなら、まずは経営者自身がその課題に向き合い、「自分でやれること」を見つめ直すことが大切です。
社員のせいにするのではなく、「自分がどう変わるべきか」を考えるべきではないでしょうか。
≪今日の心がけ?≫
社員に不満を抱く経営者の方に言いたい
『そんなに不満なら、自分でやりなはれ』