近年、企業の管理者からよく聞かれる相談がありますが、以下のような内容です。
1.給料が低いと言って辞めていく社員がいる一方で、給料や賞与では動機づけが難しくなった。
2.「お客様のために大きな声で挨拶をしよう」と伝えても、「私はそう思わない」と聞き入れてもらえない。
3.「お客様のために頑張ろう」という言葉が響かない社員が増えている。
これらの背景には何があるのでしょうか?
まず考えられる原因として、欲しいものの変化が挙げられます。
かつては「車が欲しい」「家を買いたい」といった分かりやすい物欲が動機となっていました。
しかし現代の日本では、多くの人が物質的な豊かさをある程度手に入れ、「○○が欲しい」という欲求よりも、
「時間」や「推し活」など、非物質的な価値に重きを置くようになっています。
こうした変化の中で、「給料を上げるから頑張れ」という従来型の動機づけが通用しなくなり、
上司は新たなモチベーションを見つける必要に迫られています。
しかしこれは一概に悪いことではありません。
「物を得るため」ではなく、「時間をどう使いたいか」「誰のために働きたいか」といった内発的な動機を引き出せれば、
社員の働きがいをさらに高めることができるからです。
では、どうすれば良いのでしょうか?
まず、社員一人ひとりの価値観を理解し、それを否定せずに受け入れることが重要です。
「この仕事を通じて何を実現したいのか」という問いを共有し、個人のビジョンと会社の目標を結びつける努力が求められます。
≪今日の心がけ≫
社員一人ひとりの価値観を理解し、共感を深めましょう。