2024年9月30日

616話 なぜ人材育成が難しくなったのか?➀

近年、人材育成が難しいという声をよく耳にします。

経済成長の停滞はこの数年に限ったことではないのですが、特にアラサーやアラフォーの世代が中間管理職として

活躍できていないことが問題視されているのです。

 

その原因の一つとして、私は「ハングリーさの欠落」を挙げます。

高度経済成長期には、物欲やステイタスを追求し、豊かさを求めることが人々の原動力になっていました。

車や家を手に入れるためには、稼がなければならない。

そのため、「もっと頑張れ」という上司の言葉には重みがあり、響いていたのです。

 

しかし、現代では物欲やステイタスを追い求める欲求が薄れてきており、

多くの若手社員はそのような外的なモチベーションを感じなくなっています。

車を持たなくても不自由なく生活でき、家を買うことも必須ではない社会になってきました。

そのため、上司の「稼ぐために頑張れ」という言葉が、昔ほど響かなくなっているのです。

 

今求められているのは、物欲に代わる内面的なモチベーションを見つけ、

社員一人一人が何を求めて働いているのかを理解し、それに沿った育成のアプローチをすることです。

ですから『最近の若者は成長しない』と嘆く前に、内なる動機づけと向き合う必要があるのではないかと思います。

 


≪今日の心がけ≫
自分が本当に欲しいものに向き合い、目指す道を見つけましょう。