2024年7月25日

574話　足るを知るものは富む

中国の偉大な哲学者の一人、老子の言葉に「足るを知る者は富む」という言葉があります。

満足することを知っている者は幸せになれるという意味でしょう。

この仕事をしていると、老若男女の考え方に触れる機会が多いのですが、

この20年で最も大きな変化の一つは、その「足る」という概念の変化かもしれません。

昔は、分不相応な「足る」を求める方も多く、「欲にまみれるよりも、周囲の人に喜んでもらえることを満足と考えた方が良いのでは？」

とお伝えする機会もありました。

しかし、今は逆に「何か一つくらい欲しいものを描いて目指しては？」ということが多くなりました。

現代社会では、情報が溢れ、選択肢も無限にあるように見えます。

その中で、自分が本当に満足できる「足る」を見つけることは簡単ではありません。

しかし、自分自身の「足る」を知り、それを大切にすることで、心の豊かさを得ることができるでしょう。

また、自身の「足る」を他人に押し付けてはいけません。

人それぞれに満足する基準や欲求が異なります。

ある人にとっての「足る」が他の人にとっては過剰であったり、逆に不足であったりすることもあるでしょう。

重要なのは、自分の「足る」を理解し、それを尊重することです。

そのためには、自分の内面と向き合い、何が自分にとって本当に価値があるのかを見極めることが必要です。

これにより、他人の価値観に左右されず、自分らしい満足を得ることができるでしょう。

現代の豊かさとは、物質的なものだけでなく、心の充足や人とのつながり、自己成長など多岐にわたります。

自分自身の「足る」を見つけ、それを大切にすることで、真の豊かさを手に入れることができるのです。

自分の「足る」を見つけ、それを大切にしましょう。

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