先日、ある本を読んでいて非常に共感を覚え、かつ襟元を正されるフレーズに出会いました。
「一般的に権限と責任は連動していると思われがちだが、それは間違い。
権限を部下に持たせたうえで責任は上司が取るというスタンスが望ましい」
というものでした。
なるほど、「君にこの権限を預けるから、代わりに責任も取るように」と言われると、
委縮してしまう方が大半なのではないでしょうか。
それよりも、「君にこの権限を預けるが、それでうまくいかなければ責任は私が取る」
というスタンスにしておかなければ、部下は安心して力を発揮できるでしょう。
例えば、あるプロジェクトで部下に大きな権限を与えるとします。
その際、上司が「もし何か問題があったら私が責任を取る」と明言することで、
部下は挑戦する意欲を持ちやすくなります。
これにより、部下は新しいアイデアや手法を試すことができ、結果的に組織全体の成長につながります。
逆に上司が「君に権限を与えるから、責任も取るように」と言ってしまうと、部下はリスクを避け、安全な道を選びがちです。
これでは、組織の革新や成長は期待できません。
上司が責任を引き受けることで、部下は安心して自分の力を発揮できるのです。
また、上司が責任を取る姿勢を示すことで、部下は上司に対する信頼感を持つようになります。
信頼関係が築かれることで、コミュニケーションが円滑になり、チーム全体の士気も高まります。
結果として、より良い成果を生み出すことができるのです。
権限を委譲することは、部下の成長を促す一方で、上司としての責任を果たすことでもあります。
このバランスを保つことが、成功するチームを作る鍵となるでしょう。
≪今日の心がけ≫
与える権限を上回る責任と向き合いましょう