芸人さんで『やればできる』がキャッチフレーズの方がいますね。
頭の中では『やってできないこともあるだろうけどなぁ』と思いながらも、その言葉はとても効果的だと思います。
ただ、闇雲に『やればできる』と言えば良いわけではありません。
できないものはできないのです。
では、なぜ『やればできる』は効果的なのでしょうか?
それは、脳は誤認識を起こしがちだからです。
人間は『できない』と言われるとできない理由を考えます。
反対に『できる』と言われると、できる方法を自然と考えてしまいます。
ピンクの象を想像するなと言われると想像してしまうもので、人間の脳は言葉に誘導されるのです。
また、もう一つの人間の脳の特徴として『発した言葉に心を合わせようとする』というものもあります。
人間はアンバランスを嫌う認知的不協和というものがあり、口から出た言葉と心の状態のアンバランスも嫌います。
ですから、どんなに心が『やってもできない』と思っていても、口から『やればできる』と発してしまうと、認知的不協和の状態になり不快感を感じるためそのストレスを解消するために行動などを変化させるのです。
つまり、口『やればできる』 VS 心『やってもできない』バトルが始まるわけですね。
しかし、一度口から出てしまったものは変えられません。一方、心は上書きが可能です。
すると、どうなるのでしょう?
心の状態を『やればできる』に更新しようとするわけです。
このような理屈から
『やればできる訳ではないけれど、やればできるを口にすること自体は効果的』ということが言えます。