実は元銀行員です。
と言わないと自分も忘れてしまいそう。
ただ、借入に対する考え方は整理できている方だと思います。
昨今のコロナ騒動で、もちろん一番怖いのは感染リスク。
もう一つ怖いのが売上の減少…
と言いたいところですが、実はそれ以上に怖いのが『借入の爪痕』なんです。
例えば現在、借入がある企業が、今回のコロナ騒動で今の2倍まで借り入れを増やしたとします。
最近は借入の相談が多いのですが、『いくら借りることができますか?』という質問が圧倒的。
いつもならば『いくら借りれるかより、いくら返せるかの方が大切ですよ。』と伝えるのですが、今はそれどころではありません。
『借りれるならば借りましょう。』としか言いようもありません。
それで今を乗り越えられたとします。
この騒動も永遠に続くわけありませんから、いつか終わります。
その時に待っているのが、『返済原始のない借入返済』なのです。
今まで毎月15万円の返済だったものが30万円に増えている。
それも2年もすれば『なぜこんなに毎月の返済が多いのか?』なんて忘れてしまうものです。
売上は頑張っても“元に戻る”だけであって、“借りた分増える”わけではないのです。
その時に社員は思います。
『何で頑張って売上を戻したのに、賞与や何らかの評価をしてくれないのだろう?』
しかし、会社側は社員を褒めるどころか、『売上は元に戻っただけで、借入返済は2倍』という惨状が待っています。
その時には本当に上乗せの新しい価値を提供しないと、ここから数年の淘汰が始まると思います。