2020年1月15日

226話 鏡の磨き方

2016年の相模原障害者施設殺傷事件。

多くの方の命が奪われたことと、『人の命』について考えさせられました。

僕たちは“働く事を通した自己の役割”をビジョンの中に入れているように、“人の役割とは何か?”を命題に置いています。

しかし、働く事を通した自己の役割ですので、“働きたくても働けない人には役割はないのか?”というテーマにも打ち当たり、自分でも整理がつかないことがあります。

先日、福祉の仕事に従事しておられる方に、ストレートに聞いてみました。

重度障害者に役割はあると思いますか?

するとその方は、こんな事を言ってくださいました。

『重度障害者の方は、話すことや身振りで伝えることはできない方も多いので、直接何か教えてくれるわけではありませんが、相手のことを見抜く力があると思うんです。

こちらの気持ちが相手に向かわないと、言うことを聞いてくれない。

だから、自分の心がそこにあるように思えてくる。

相手を通して自分が見えてくる。内観する感じですかね。』

 

なるほど。

そりゃあ、こういった仕事に従事している人たちが魅力的なわけです。

毎日毎日他人に触れて、内観して、繰り返しているわけですもんね。

とても僕にはできないことですが、改めて【全ての人に役割がある】という事を確信しました。