今日でこのシリーズも最後です。
もう一度背景をおさらいすると、近年企業の管理者から「社員が動機づけされにくい」といった相談をよく耳にします。
特に、以下のような状況が多いようです。
1.給料や賞与だけでは動機づけが難しい。
2.「挨拶を大きな声でするべき」と伝えても、「私はそう思わない」と反論される。
3.「お客様のために」という言葉が社員に響かない。
こうした現象が起こる背景には、理不尽に対する耐性が弱まっていることがあるのではないでしょうか。
「理不尽」とは、自分の道理に反することを指します。
近年の学校生活では、教師や親が子どもたちの道理を丁寧に聞き、寄り添うことが一般的になっています。
(昔は突然担任に教壇に呼び出され、平手打ちをいただいたこと上がります。思い当たる節はありましたが)
しかし社会に出た途端、上司やお客様の意見に対して「納得できない」と感じても、それに対応しなければならない場面が増えます。
これが理不尽さを感じさせ、混乱を招いてしまうのです。
理不尽な経験そのものが良いわけではありませんが、理不尽に直面したときにどう乗り越えるかを学ぶことは、社会人として必要なスキルです。
それを経て、自分の価値観を広げる力や柔軟性が身につきます。
理不尽を乗り越える力は、やがて自分自身の成長につながり、他者の考えを尊重するきっかけにもなります。
企業や管理者ができることは、社員が理不尽な状況に直面した際、その背景を説明し、乗り越えるためのサポートを提供することです。
理不尽さをただ押し付けるのではなく、乗り越える力を育む支援が求められています。
≪今日の心がけ≫
理不尽な場面に出会ったら、まず受け入れ、学びに変えましょう。