2024年10月7日

621話 なぜならばを話せる人に

組織が成長すると、少人数の頃には不要だったルールやプロセスが必要になってきます。

社員が増え、業務が多様化してくると、組織を運営するための仕組みや規則が必須になりますが、

時にそれが社員の自由を制限するものと捉えられ、ルールだけが機械的に守られるという状況に陥ることがあります。

最も怖いのは、そのルールがなぜ存在するのかが伝わらず、ただ守るだけになってしまうこと。

組織内でルールが階層を通じて伝達されるたびに、本来の目的や背景が失われ、

伝言ゲームのように内容が歪められることがあります。

その結果、社員の中には「なぜこのルールを守らなければならないのか?」と疑問を持つ人が増え、

組織全体に不満が蓄積することになるかもしれません。

 

だからこそ、上司やリーダーがそのルールの背景にある理由や目的をしっかりと理解し、説明できることが重要です。

「○○をしなければならない、なぜならば…」と理由を説明できることで、社員は納得しやすくなり、

ルールに対して前向きに従う意識が生まれます。

単なる規則として受け入れるのではなく、そのルールがなぜ必要なのかを理解してこそ、組織は健全に機能します。

社員に伝える際も、ただ指示を出すのではなく、その裏にある意図や目的を明確に伝える努力が求められます。

これが組織の透明性を高め、社員一人ひとりのモチベーション向上にもつながるのです。

 


≪今日の心がけ≫
ルールに対する背景や理由をしっかりと理解し、周囲に説明できるよう心掛けましょう。