2024年7月2日

558話 『消える職業』というナンセンス

ネットを見ていると頻繁に目にするのが『○年後には消えている職業』というランキング。

それを見て自分の仕事が生き残るのか消えるのかで一喜一憂する方も多いかもしれません。

かくいう私も数年前に『弁護士や税理士・社労士のような法的に必要とされる仕事でも消えるのか~。ならばコンサルが人気職種なんて、今だけなんだろうなぁ。』なんて思ったこともありました。

 

しかし冷静に考えれば当たり前のことです。

時代が変われば求められる職業も変わるわけで、科学の進歩や社会の成熟化などを背景に、

どんどん変わっていくのが自然な流れです。

例えばチャットGPTに『江戸時代の人気職業ランキングを教えて』と依頼すると、武士が一番に出てきます。

他にも米屋や呉服屋など、現代では希少な職業が挙げられます。

 

重要なのは、これらの変化を恐れるのではなく新しい時代に適応し続けることです。

社会の高度化に伴い求められるスキルや職業も進化していきます。

私は今後求められるスキルや職業は大きく二つに分かれると考えています。

 

一つは、様々な条件を繋ぎ合わせて新しいことを生み出すことができるディレクション人材。

もう一つは、AIではどうしても手が行き届きにくい人の手がかかる仕事です。

ディレクション人材は多様な知識やスキルを持ち、それらを組み合わせて新しい価値を生み出します。

これは高度なコミュニケーション能力やクリエイティブな発想力が求められるため、AIには代替できない分野です。

一方で、人の手がかかる仕事、例えば介護や保育、工芸品の製作などは、人間ならではの細やかな配慮や技術が求められます。

 

これらの視点を持つことで、職業の消失という恐れから解放され、新しい可能性に目を向けることができます。

時代の流れを読み取り、自分のスキルを磨き続けることでどんな未来にも対応できる準備を整えていきましょう。

 

≪今日の心がけ≫

自身の仕事の30年先から今を逆算して考えましょう