2024年1月30日

449話 自立した組織の定義(その④)

私もまだまだ零細企業の経営者ですから、どうしても業務の依頼は属人的になってしまいがち。

特に私の場合はプレイヤーとしての要素が強いので出社は月に数日に限られますし、その出社も来客対応や会議が目的であることが大半。

 

するとどうしても“分かってもらいやすい社員に言葉足らずの状態で依頼してしまう”傾向があります。

(恐らく社内でこのブログを読んでいる社員の皆さんは大きく首を縦に振っていることと思います)

 

しかし、それを頼まれる社員側の目線で見るとたまったものではありません。

 

自立した組織の定義の4番目は【役割や責任・権限・職務が明確になっている】ことであり、

それが最も端的に表現されているのが評価基準の明確さだと思います。

逆に依存体質の組織では【会社にとって都合の良い社員を評価する】傾向にあると思います。

 

十年ほど前になりますが、ある会社の社長が若い社員さんを労う意味で

『遅くまで頑張ってくれてありがとう。』

という言葉を掛けた瞬間にその社員さんは泣き出してしまいました。

 

理由は

『私は遅くまでしたくて残っているわけではないのに、社長がそれを褒めてくれたということはこの会社は遅くまで残る事が評価されるのか』ということでした。

 

その当時は少し『難しい時代になったものだ』と思った記憶もありますが、今となっては確かに彼女の言うことはごもっともなのかもしれません。

 

中には店長手当の定義として『いつ招集をかけてもすぐに集まってくれることへの対価』としている企業はいまだに散見されます。

 

しかし、いま一度見直さないといけないのは

『会社として夜遅くまで時間をかけてくれることを評価したいのか?』

ということ。

 

そうではなくて、何か違う事を期待しているプロセスにおいてどうしても時間の負担をかけてしまうだけのことだと思います。

その辺りを言語化していきたいものですね。

 

≪今日の心がけ≫

まずは役職の定義から言語化しましょう