2024年10月は、いわゆるパートさんという形で雇用されている方、それも51人以上の会社で働いている方にとっては大きな分岐点になります。
今まで加入していなかった社会保険に加入する要件が変わるのです。
細かな点は社労士さんの範疇になりますからお問い合わせいただく方が良いと思うのですが、ざっくり言うと月に10万円以上のお給料がある方は、社会保険への加入が義務付けられます。
この場合、概ね3万円ほどの社会保険料の負担を労使で折半する形になります。
つまり、同じ10万円のパート給与を払うにしても、今まででよりも
【労働者側】手取りが15000円も減る。
【企業側】115,000円の支払いになる(法定福利費が15,000円増える)。
という事になります。
これは今のところは51名以上の企業だけの話ですが、国の財政が破綻している以上、いずれ全ての企業に適用されることも十分に考えられます。
となると、労働者側の選択肢は・・・
プラン➀ 50名以下の企業に転職する(その場しのぎにしかならない)
プラン➁ 手取り15000円を将来への厚生年金と希望を抱く(あまり現実的ではない)
プラン➂ いっそ月給15万円くらい働くために、月100時間勤務を150時間勤務にする
となります。
それに対して企業側はどうでしょう?
今まで時給で1000円払っていると思っていたものが、1150円の負担となるわけですよね?
もちろん『だから解雇』というわけにもいきませんから、
プラン➀ 今までの15%上乗せした期待をする
プラン➁ 本人の意向に関係なく、月に100時間働いていたものを70時間くらいに削減する
等が考えられます。
つまり、これも働く上での“自立”が求められている事例なわけですね。
『私は正社員だから関係ない』と思っていると大間違いです。
先ほどの企業側のプラン➀にある『15%上乗せした期待をする』ことや、労働者側のプラン➂『いっそ次のステージを目指す』ことは、
裏を返せば社員さんに依頼している仕事の中で『長時間勤務だから社員に任せていた』仕事が、パートの方にシフトする可能性も十分あるのです。
今後は『パートタイマー』なんて言葉はなくなるんだろうなと思います。
≪今日の心がけ≫
自分の仕事の時給の価値を計算してみましょう