あるプロジェクトに携わらせていただいており、先日堺の福祉作業所を
訪問させていただきました。
とても立派な設備をお持ちの施設で、良い商品を創っておられそうでした。
僕がこの事業をさせていただいているのは、施設で働く障がい者の方々のお給料が極端に低すぎるからです。
時給に換算するとだいたい150円に届かないところが多いのではないでしょうか?
それ自体を『かわいそう』だとかいう気持ちではなく、シンプルに『なぜそうなるのか?』に疑問を持っているからです。
先日ある経営者の方と話をしていて、その話が自分でも説明できるようになりました。
その話というのは障がい者雇用の話ではなく、一般的なビジネスの話です。
社員の方にどの程度粗利や人時生産性といった数字を意識させるのか?
という問いをした際に『人時生産性は見せないといけないと思っているが、現場の社員にそれを追わせるのではなく、
目の前にある仕事の品質を高めることに集中してほしい』といった内容の言葉でした。
まさにそうだと思います。
数字は結果であって追いかけるものではない。
もちろんその数字があることで頑張れる人もいると思いますが、それは多くの場合経営者層の方や
そういったマネジメントに慣れた方です。
では、誰が数字の管理をするのか?
それが管理者だと思うのです。
現場の社員さんが努力した結果が数字に繋がらないのは、その方々のせいではなくそれを
そういう結果に導けないビジネスモデルや仕組みに問題があります。
そういう返答をさせていただきました。
これって、健常者だからとか障がい者だからとか関係ありますか?
おなじ“こねる”という作業をしているのに、有名なパティシエさんがすれば
その価値は100円になり、健常者がしたら50円、障がい者がしたら10円。
それはおかしいのでは?
と思っているのでこの活動をしております。
もちろん、パティシエさんがする“こねる”という作業には深い深い違いがあるのかもしれませんが、
そこを追求していければいいなと思います。