2022年の日経ヒット商品番付の東の横綱(=トップ)に「コスパ&タイパ」が選出されていました。
「時間がもったいないから飲み会には参加しない」「ネット動画は速度を上げて観る」などといった時間対効果を求めることは、いわゆるZ世代の特徴とされています。
ただ、時間帯効果(タイパ)に関してはZ世代だからと言うわけではなく、働き方改革を掲げるのであれば全ての世代が考えなければならないことです。
当社も数年前から働き方改革を行い、就労時間はかなり減ったと思います。
当社ではそこまで極端ではないものの、元々時間外労働の多かった会社では概ね30%の削減、つまり従前の70%の業務時間になったところもあります。
70%の勤務時間で70%のお給料になるのか? 今まで通りの時間で100%のお給料なのか?
できれば、70%の勤務時間で100%以上のお給料が良いですよね。
しかし、同じ動き方で時間だけ減らしてお給料は同じ、というのでは虫が良すぎます。
例えばお客様から、「あぁ30%も時間が減ったのだったら、70%のクオリティで良いよ」と言っていただけることはありません。
お客様にとっては「時間を減らすのはそちらの勝手で、うちには今まで以上のクオリティで提供してくださいよ」となるのが普通です。
ということは、私たちは今までと同じかそれ以上のスピードで、具体的には100÷70=1.43倍で動かなければならない、ということです。
1.43倍の速度で社内や店内をウロウロすると・・事故になります。
考えるスピードを1.43倍にすることも、急には無理です。
今できることは、隙間時間や移動時間をどう有効に使うか、ということ。
「厳しい時代になったなぁ」と嘆くものではありません。
その分だけ自由な時間も増えているわけで、その増えた時間を全て何も考えずに過ごしていたのでは、どこかに皺寄せがいってますよ、という話です。