2020年5月10日

276話 時間外労働

僕たちの会社は、時間外労働の考え方は守っている方だと思います。

個人的には『自分たちの若い頃は、365日中350日働き、毎晩1時に帰って毎朝7時半には出社していた。』(実話です)と言いたいですが、

それを聞いた若い子たちからは『老害の鏡みたいですね。』と言われてしまいます(これも実話)。

 

それが社会に適合しないことも分かっているし、この仕事をしている以上、法令遵守は当然のテーマです。

中には『そんな固いこと言わなくても…』という方もおられますが、『脱税をしても仕方ない』というのと、『労働法規を守れなくても仕方ない』の違いを、僕には説明ができない。

だから、守るなら税法も労働法も守るべきだし、守らないならどちらも守らない方が良い。

 

そんな背景で、時間外労働を厳密に考える様にしています。

しかし、そこで困ることもあります。

実際に昨日がそうだったのですが、個人的には絶対に勉強になるから参加した方が良いと思える会議も、

『労働として参加すべきなのか?』と言われると二の足を踏むこともあります。

ただ、その数時間を共有することで、確実に人生が豊かになり、確実にその後の仕事のクオリティが高まる。そこまでは分かっているものの、社長である僕が『参加するように』と言うと、労働になる。

でも、全てを労働にしてしまうことは、返ってその人の人生を貧しくしてしまう。

本当に優しい人ならば『お給料が出る出ない関係なく、そんな事は本人の自己判断に任せるべきだ。』と言うと思います。

しかし、子供に全ての判断を委ねる親もいないと思います。

その判断ができないから、管理者が判断した方が良い。

しかし、管理者の私見で『自主的に参加する方が本人のため』と思っていても、そう言ってしまうと労働法規に触れてしまう…

 

『子供の為を思って導入された』ゆとり教育ですが、ゆとり教育の弊害として『ゆとり世代』が社会で苦戦している事も事実です。

こういった労働時間に対する施策も、当然社員を守るために作られた法律です。

ただ、何年後かに『働き方改革世代』と言われて社会で苦戦しないか、心配です。